YAM YOKOITO AM
YAMとは AMを知る
サービス紹介
  • 実用化研究・検証
  • 受託・造形サービス
    • 材料一覧
  • パートナーシップ
    • Formlabs
    • HP
    • DyeMansion
    • ASM
記事
各種お問い合わせ
  • 各種サービス申し込み
  • 総合お問い合わせ
  • YAM Center見学予約
トップページ
サービス紹介
  • 実用化研究・検証
  • 受託・造形サービス
    • 材料一覧
  • パートナーシップ
    • Formlabs
    • HP
    • DyeMansion
    • ASM
各種お問い合わせ
  • 各種サービス申し込み
  • 総合お問い合わせ
  • YAM Center見学予約
  • トップページ
  • YAMとは
  • Additive Manufacturingを知る
  • 記事
  • お知らせ
  • よくある質問
  • プライバシーポリシー
Article

記事

  • トップ
  • 記事
  • 【事例紹介】一年で投資を回収。木工と3Dプリントの融合が生む新たなアウトドアギア|インテリア北匠工房
2025.09.30
  • ユーザーの声(顧客事例)
コンシューマブルグッズ ,  製造・工業 ,  1001万円以上 ,  機械導入 ,  コスト削減 ,  製造スピード向上 ,  高精度のパーツ製作 ,  小ロット生産 ,  最終製品製造 ,  カスタマイズ製品の製作 ,  耐久性向上 ,  デザインの複雑さ ,  短期間での製作

【事例紹介】一年で投資を回収。木工と3Dプリントの融合が生む新たなアウトドアギア|インテリア北匠工房

Yokoito Additive Manufacturing(YAM)が導入支援を行ったSLS方式3Dプリンター「Fuse 1+」の活用事例として、有限会社インテリア北匠工房(以下、北匠工房)の取り組みを紹介します。

北海道・旭川。日本の木製家具五大産地の一つとして知られるこの地で、北匠工房は1987年に創業し、35年以上にわたり職人の技術を込めた木製家具を製作してきました。

しかし近年、家具業界にも人手不足やニーズの多様化といった課題が押し寄せています。そうした状況の中、北匠工房は2021年にアウトドアギアブランド「WHAT WE WANT」を立ち上げました。家具製作で培った確かな木工技術とデザイン性を生かし、新しい事業領域で成果を挙げています。

そのプロダクトづくりを支えているのが、SLS方式3Dプリンター「Fuse 1+」です。アイデアから商品化までを最短数日で実現するスピード感と、木材と補完し合うデザイン性。こうした実用性とクリエイティビティの両立が、北匠工房の新たなビジネスを支えています。

導入の背景から家具業界における3Dプリント活用の未来まで、代表の𠮷村浩平さんに伺いました。

取材ご協力:
有限会社インテリア北匠工房 代表
𠮷村 浩平様


木製家具メーカーが立ち上げた新ブランド

――インテリア北匠工房の業務についてお聞かせください。

1987年の創業以来、木製家具を作り続けてきましたが、コロナ禍のタイミングで私が代表となったことを機に、新しい挑戦としてアウトドアグッズを手がけることになりました。現在は、家具とアウトドアギアブランド「WHAT WE WANT」の両軸でものづくりを進めています。

――元々アウトドアに関心があったのでしょうか?

海外では「アウトドア家具」というカテゴリーが定着しており、私たちも日本で発信できないかと考えたのが始まりです。北海道は雪の影響で外で長く使える家具が少ないのですが、海外では屋外に常設して長く使うスタイルも根付いています。そうした文化をヒントに、まずはウッドデッキで使えるようなアイテムを構想しました。

ただ、日本で「アウトドア」と言えばキャンプのイメージが強く、世間のニーズも高まっていたので、次第にキャンプで使えるギアへとシフトしていきました。私にアウトドアの深い知見があったわけではないのですが、ライト用のシェードや椅子用のアームレストなど、既製品をカスタムする形でラインナップを膨らませていきました。

木材の弱点を補う3Dプリント活用

――「WHAT WE WANT」のプロダクトには、最初期から3Dプリントパーツが活用されています。デジタルツールの活用はどのように始められたのですか?

家具設計では以前から2D CAD(VectorWorks)を使ってきましたが、6〜7年前に個人的な興味で3Dモデリングに触れ始めました。アイデアを立体で見せられればお客さまへの提案もしやすいと感じ、趣味的に続けていたことが、後の3Dプリンタ活用にもつながりました。

――最初に導入した3Dプリンタは?

インターネットで検索して、Form 3を購入しました。造形物のクオリティや素材のレジンがきれいに見えましたし、筐体デザインの格好良さも決め手になりました(笑)。特に造形方式にこだわりもなく、当初は「きれいに出ればいい」という期待だけで決めましたね。

右側の木製三脚のヘッド部はForm 3で出力したもの。中央と左側のパーツはFuse 1+で造形。

――木工と比較して、3Dプリントにはどのようなメリットがありましたか?

木でも作れるけれど強度に不安が残る部品や、木目の選定・反りのチェックに時間がかかる部品などは、工数やリスクを考えると3Dプリントのほうが適しているケースが多いですね。造形にムラが出づらいので生産性も高まりますし、型を作らずに済むのも大きな利点です。型代は一つでも数百万円しますから、たとえ1個あたりの単価が少し高くても、トータルで見れば3Dプリンタのほうが採算を取りやすい。そういう計算が自然に頭の中で働いていました。

Fuse 1+の導入で、強度と質感が向上

――Form 3からFuse 1+へ移行された経緯を教えてください。

最初はForm 3で造形した製品を販売していました。仕上がりは十分きれいでしたが、屋外で長期間紫外線にさらされるとレジン特有の経年劣化が避けられず、改善の余地を感じていました。厚みやデザインの工夫で強度を補おうとしましたが、耐候性の課題は解決しきれません。また、出力後の洗浄や硬化といった後処理に人の手間がかかる点もネックでした。

そんな中でショールームでFuse 1+の造形サンプルを目にし、ほぼ即決で導入を決めました。光造形方式に比べて後処理の負担が軽減され、さらに一度の造形プロセスで複数の部品をまとめて生産できる効率性にも魅力を感じました。加えてナイロン素材の強度も申し分なく、これなら量産にも耐えられると判断し、Form 3で作っていた部品をすべてFuse 1+に移行しました。導入以降はお客様からのクレームもなく、安定して品質を保てています。業種や用途にもよりますが、私たちのスタイルにはFuse 1+が最もフィットしていると感じています。

――SLSならではの質感はどう感じましたか?

Fuse 1+のナイロンは少しざらついた質感がありますが、それが30〜40代のユーザー層には「鋳物のような雰囲気」として好まれているようです。木材との相性も良く、むしろデザイン上の強みにできると感じました。今の時代のテイストにも合っていると思います。

また、Fuse 1+単体で完結させるよりも、木材など異素材と組み合わせた方がお客さまの反応は良いですね。私たちは木製品とFuse 1+のパーツを合わせることが多いですが、金属やファブリックと掛け合わせても馴染みそう。異素材との掛け合わせによって新しい表現が広がるのも、この素材の魅力ですね。

さらに表面のテクスチャも、Fuse 1+に付属の造形準備用ソフト「PreForm」で簡単に変えられるので、ツルッとした仕上げやざらざらした仕上げなど、バリエーションを分けて展開できます。同じデザインでも質感を変えるだけで雰囲気がガラッと変わり、「こっちは好みじゃないけど、こっちなら買いたい」といった選び方にもつながります。3Dモデルを作り直す必要はなく、造形前にワンクリックで実現できる手軽さが、商品展開の幅を広げる大きな武器になっています。

企画から販売までのプロセスを加速

――商品の開発プロセスはどのようなものですか?

デザインや図面は社内で2人ほどが担当し、3Dプリントした試作品を皆で確認して「ここを直そう」と意見を出し合っています。図面だけで検討するよりも、実際に形にしてしまった方が楽しく、検討のスピードも上がりますから。

朝デザインして夕方には試作品ができることもあり、早ければ数日で販売準備まで整うこともあります。試作品を取引先に見せてフィードバックをもらったり、SNSでユーザーの声を拾ったりと、周囲の反応も積極的に取り入れています。

――投資回収も早かったと伺いました。

はい、Fuse 1+は導入から1年で投資を回収し、すぐに2台目を導入しました。Fuse 1+は一度にまとまった数を造形できるので、生産量や造形時間を見積もりやすく、売上予測もしやすいんです。想定外の大ヒットというより、計画通りに成果を積み上げてきた感覚ですね。

「WHAT WE WANT」の商品は「一度作って終わり」になることはほとんどなく、最低でも100個は売れる想定で展開しています。リピーターやファンの存在もあり、販売の見通しが立てやすいので、月ごとの計画も安定して組みやすいんです。もちろん生産キャパシティには上限がありますが、アイテムごとの価格設定や展開の工夫によって、持続的に売上を伸ばせる余地があります。

家具製作では売上の回収に数か月かかることもありましたが、Fuse 1+なら早ければ翌日には販売が始められる。キャッシュフローの改善という点でも、非常に大きな強みになっています。

3Dプリントが切り開く新業態と家具業界の未来

――3Dプリントを活用したプロダクト開発が、日常的な業務として根付いているのですね。

そうですね。Fuse 1+はオペレーション面でも思ったほど複雑ではありませんでした。基本の流れを数回経験すればすぐに慣れますし、3Dデータ制作も社内で完結できます。外部委託すれば数週間かかる作業も、早ければ当日中に形を確認できる。このスピード感は、これからのものづくりにおいてますます重要になると思います。

“小さな工場”で事業を続けるために

――北匠工房の祖業である家具制作にも、3Dプリントは活用できそうですか?

日本国内では、家具メーカーが3Dプリンターを本格的に活用している事例はまだほとんどありません。旭川のような歴史ある産地でも、木製品は似たようなデザインに収束しがちという状況があります。そうした中で、もし接合部や部材に3Dプリントを取り入れれば、職人の負担を軽減したり、これまでとは違う価格帯にもアプローチできたりするかもしれない。新しいデザインの可能性を切り拓く技術だと考えています。

実際、以前は半信半疑だった家具関係者も、今では私たちのプロダクトを高く評価してくれることが増えてきました。3Dプリントの活用は、デザイナーにとっては表現の幅を広げる刺激になりますし、会社としても生産性の向上につながります。先手を打って取り組むことで、業界全体にとっても面白い未来が開けるのではないでしょうか。

――お話を通じて、デザイン性と生産性を両立する3Dプリント活用が、北匠工房さんの新しいビジネスの軸になっていることが分かりました。今後の展開も楽しみにしています!

WHAT WE WANT ホームページ| https://whatwewant.jp/
WHAT WE WANT Instagram| https://www.instagram.com/whatwewant.www/



<本件に関するお問い合わせ>
平日 10:30-17:00
Mail: pr@yokoitokyoto.com

この記事のカテゴリー
記事種別
ユーザーの声(顧客事例)
業種
コンシューマブルグッズ 製造・工業
予算
1001万円以上
課題
コスト削減 製造スピード向上 高精度のパーツ製作 小ロット生産 最終製品製造 カスタマイズ製品の製作 耐久性向上 デザインの複雑さ 短期間での製作
サービス
機械導入

記事一覧に戻る

サービス紹介
パートナーシップ
受託・造形サービス
造形材料一覧
実用化研究・検証
初めての方へ
YAMとは
Additive Manufacturingを知る
よくある質問
総合お問い合わせ
YAM YOKOITO AM
サービス紹介
  • 実用化研究・検証
  • 受託・造形サービス
    • 材料一覧
  • パートナーシップ
    • Formlabs
    • HP
    • DyeMansion
    • ASM
各種お問い合わせ
  • 各種サービス申し込み
  • 総合お問い合わせ
  • YAM Center見学予約
  • トップページ
  • YAMとは
  • Additive Manufacturingを知る
  • 記事
  • お知らせ
  • よくある質問
  • プライバシーポリシー
本社
〒600-8357
京都市下京区黒門通五条上る柿本町588番地22
Copyright © 2025 YOKOITO INC.